ビーマニッキ(実質エリアトラウト

もう皆伝になれないおじさんがエリアフィッシングにハマる話

本当の

本当に絶望的で、命に関わる苦痛を感じ、もう戻らないって自覚しても、希望が無いとは納得しえない状況にあって、取り返しのつかない日々に思い焦がれつつ、声の無い静かな部屋にいると、ありとあらゆる全ての芸術的なコンテンツでさえ、その希望や同情を歌った詩でさえ、どこか安っぽく感じ、この虚無感が拭えない。


大なり小なりと人の不幸にランク付けするのは本意ではないし、そもそも後100年もたてば今この世にいる人間は全員入れ替わるわけだし、今までもそうやって世界は回ってきたなんていう、当たり前のことを徒然なるまま書き殴ってしまうのは、やはり逃避といえるのでしょう。


夢も希望もない苦しみは、絶対に誰もが経験する避けられないことだと理解しているから、それを経験したっていう人の体験談に救いを求めてしまう。お前もつらかったなと言ってほしい。その話に諭され、どこか和らぐのは、今直面している事実があまりにも重くのしかかっていることだから。


安っぽく感じ、虚無感が拭えないというお粗末なコンテンツ、だがしかし、それは人が生きる上ではすべてが救済のコンテンツであり、悲観的な気分を紛らわせてくれるっていうだけで意味があるだろうし、僕はそんなコンテンツが世に蔓延ってくれていて嬉しい。実際に救われている面が非常に多い。


辛いことから逃げる、現実を直視しないでいるというのは、確かに笑い話かもしれないが、悲惨な現実ばかりを直視しているのが常に幸せなのかと言われればそれはやはり違うってことは、みんな知っているし、理解している。僕だけに限らず、皆、今後もそんなコンテンツに救われていくんだろう。