ビーマニッキ(実質エリアトラウト

もう皆伝になれないおじさんがエリアフィッシングにハマる話

比べるから苦しくなる

かつての賢人は比較するから苦しくなるといいましたが、どうしても若いうちは比べることばかりに力を注いでしまうのは致し方ないのかもしれません。
年収、権力、容姿、才能、学歴、技能、資格、家柄、健康、年齢。
とりわけ今の時代は、昔よりも遥かに比べる対象が増えました。
インターネットやメディアの発達で簡単に他人の情報を仕入れることが出来るようになったからです。
勿論、色々なものと比較して自分を高めることが間違いだとは思いません。むしろその姿勢は競争社会では優れているとさえいえます。



しかしながら、自分が大切だと思ったことを何者とも比較せずに実行することが、人生という限られた時間の中においてはより幸福に生きられるのだろうと思います。


これは別に宗教観に依存した観念ではありません。
ただ、色々なものと比較して満足感や失望感を得る行為は、その比較すべき色々なものが劣化し死に至り、挙句の果てに自分の老いですら体感する現実において、素直に幸福を享受することへの足枷となってしまうのではないかと考えるだけです。


ですから、そういう何かと比較した生き方は勿体ないと思います。
一番を目指すなというのではなく、何者との比較をもせずに、自分の考える一番正しいことを実行することが、幸せの絶対量が増える苦しみの少ない生き方なのだと思うのです。


簡単に言えば、ジブリの映画を見ていて「あのアニメの家族は俺よりも貧乏だね、だから満足」「あの登場人物は美人過ぎてむかつく」とか思う人はいません。「あの人たちは、なぜか幸せそうに感じる」「幸せに暮らしてほしい」と思う人が大多数のはずです。ですから、自分の人生も他人の人生も、そういう目線で見れるくらいの心のゆとりを持つことが、きっと大切なんだろうなって思ったということです。